今年も冬を迎えました。

毎年時間が加速していて、もう少しゆっくり生きたいものだと思うようになりましたが、スキあらば遊びたい性分で、わずかな日程を見つけてスペイン旅行へ行って来ました。

私は、旅に出ても写真をほとんど撮らないもので、自分の目で感じ、現地で話を聞くことを楽しんできました。今回スタッフからこのような形で旅行記を綴ることを提案されて、もう少し撮影しておけばよかったと思っています。いろんなところに行きましたが、写真を撮影したのはほんのわずか。せっかくですので、撮影できなかった場所は、インターネットより引用させてもらいながらお届けします。

さて、スペインへの出発は10月31日。羽田空港発のフライトでしたが、ちょうどその頃にロシア機が墜落しており、旅行中もテレビはそのニュースが連日報道されていました。

スペイン最初の訪問地は、マドリード。

プラド美術館は想像していたよりもコンパクトな印象で、ニューヨークのメトロポリタン美術館、パリのルーブル美術館、ロシアのエルミタール美術館と観て来た中でも、プラド美術館はスペインらしさが際立った作品たちでした。

(写真:プラド美術館/Wikipediaより)

この美術館、地下に入口があって正面からは入館しないのです。帰国後、この写真を見て「外観はこんな風になっていたのか」と思ったほど。

限られた時間ということもあり、現地の女性ガイドのこだわりが多少偏りながらも、ゴヤの人間性、絵画の歴史的背景など、ゴヤの作品に対する疑問などがよく理解でき、有意義な鑑賞となりました。勿論、全てを観るには一日以上かかりそうな作品数ですから、重い図録を買って来てお正月休みの楽しみにしています。

次に、バスの集合時間まで残り30分という短時間で、プラド美術館の隣に建つサン ヘロニモ エル レアル教会に入りました。日曜の午前ミサが終わり、パイプオルガンで美しい声の聖歌隊が練習していました。ふうっと疲れが取れ、感謝の祈りを捧げました。

(写真:サン ヘロニモ エル レアル教会/Wikipediaより)

美術館で溢れんばかりの宗教絵画を見て、宗教画は教会にあってこそ意味や価値があると実感しました。スペインという国が、キリスト教とイスラム教の文化が入り混じる、その文化的特徴は、次に向かったグラナダのアルハンブラ宮殿で明確になりました。

- 次回へつづく -

 

(Posted by 松本幸子)